目次
概要
スクラムに舵を切る開発現場が急増していますよね。スクラム開発チームのメンバーが会社を超えて盛り上がっている一方で、プロジェクトの統括責任者である「プロダクトオーナー」は、スクラムの定義では担当領域が広すぎる上に、学ぶためのまとまったドキュメントが、アメリカ本国にもない状況です。そのためか、イベントで書籍の販売をしていると、開発者の方々から、プロダクトオーナーに役割を変えたいと思ったときに、「どの本がPO入門書ですか?」と問い合わせをいただくことも増えてきました。
個人的には、ぜひ開発者サイドからPOやらプロダクトマネージャーやら、事業サイドを目指す人が増えてほしいと思っています。開発がわからないPOは、POにとっていちばん大事な仕事である「開発チームにどの順番で何を作ってもらうかを都度決定するとともに、全体の進捗を明らかにすること」を実行するのが現状難しいと考えるからです。
そしてまた、開発者から役員を目指す人も増えてほしいと思っています。ITだらけの世の中になった今、経営の視点に、エンジニア目線がますます重要になってくると思うからです。今回、開発者→PO→事業責任者とキャリアトランスフォーメーションをしてきた方々に、ご自身が開発者からPOになった経験談や、事業責任者から見た、POの役割や開発チームの役割を話して頂き、デブサミ参加者にキャリアチェンジの足がかりや、開発チームとPOのコミュニケーション改善に役立てていただけるようなセッションになれればと思っています。
https://event.shoeisha.jp/devsumi/20200213/session/2390/
スピーカー
- 石井 智康[石井食品]
- 市谷 聡啓[ギルドワークス/エナジャイル]
- 黒田 樹[リクルートテクノロジーズ]
- 【司会】岩切 晃子[翔泳社]
スライド
自分のハンドルは自分で握れ
エンジニアの事業承継
偶然の出来事の流れに身を任せエンジニアからマネジメントの道に進んだ話。
内容
- 開発者から
- 事業責任者
- 役員
- 家業
- 前提
- 岩切さん
- GURUのサブカル雑誌の広告営業
- コンセプトからしてドン引きしてた
- 廃刊のときにスタッフが泣いた
- ここで計画性のないプロジェクトに
- PLが共有されている・されていない状態で働き方や見方が違ってくる
- 日本のビジネスサイドの意思決定や変化の対応力が遅すぎない?
- チームというときの範囲狭すぎない?
- company
- ともに
- パンを食べる・利益を配分する
- 監視ではなく無関心ではない状態
- XPまでいうとステークホルダー=チーム
- KPI共有しています?
- 会場で手を上げた人少なさそうだった
- ITだらけの世の中でビジネスにするには、ビジネスサイドに開発社をいれるには?
- 石谷さん:自分で会社を経営している
- 石井さん:家業を継いでいる
- 黒田さん:役員
- 岩切さん
市谷さん「自分のハンドルは自分で握れ」
- 17年の検証結果
- その場その場になんとなく身を委ねるのではなく、自分の意思で
- 23歳当時の市谷さん
- n次請けの開発社
- 客先常駐
- 組み込み系
- システム開発オープン化時代だったか、それとはかけ離れたもの
- 「俺たちには関係ない」
- 先輩も、同僚も、誰も気にしてないけど大丈夫?
- 本当にいいかわからないから外に出てみよう→デブサミ
- デブサミにいって圧倒にされた
- 目の前の最適化に陥るな
- デブサミとは自分と世の中のDiffを採るための年1回の場所
- そこに行けばスターの背中が見える。ただし、圧倒的に遠い。。。
- 市谷さんが追い求めたこと
- 自分が作ったソフトウェアを使ってくれる人の近いところで仕事をする
- 自分の作っているものにどれほどの意味があるのか?を知るためにジャーニー
- 時は経ち2013年
- 間違ったものを正しくつくる問題
- 作り方については上手くやれていた
- しかし、作っているものは「使いません」「なんですかこれ」
- という案件に遭遇
- 何を作るべきかは「顧客が考える」「POが考える」「自分ではない誰かが考える」
- 顧客にPOになにかを考えてくれそうな人に踏み込んでみたら、誰も答えなんて持っていなかった
- 自分のありかたを世に問うために自らの会社を作ることを選んだ
- 経営者になった理由
- 仮説検証プロセスの正しさを証明したかったから
- 自分ですべてを背負うしかなかった。過程と結果を
- 人に説明したり、説得するのに時間をかけるよりも自分を賭けて踏み出すのが
- 「正しいものを正しく作る」
- 正解などない。
- だからこそ、何を考え、どう作るのか、向き合い続ける。
- 自分自身を駆り立てるための言葉。
- 今の場所をもっとよきするには?
- 自分は何をするべきなのか
- 自分を自分で再定義
- 自分のハンドルは自分で握れ
- 間違ったものを正しくつくる問題
石井さん「エンジニアの事業承継」
- 石井食品
- ミートボールを作っている商品メーカー
- 石井さん
- アクセンチュアで大規模機関システム開発
- アプリ開発・CMS導入
- フリーランスでWebサービス開発・スクラムマスター
- 2017年に石井食品
- 事業承継問題
- 日本では大問題!
- 日本は家族経営が沢山
- 後継者が見つからずに廃業する人多数
- 人生VS家業
- ソフトウェアの世界(アクセンチュア・テクノロジー・ソリューション)
- SIにおけるエンジニアのお仕事
- システム構築そのものが越境行為
- お金
- コンピューター
- 人の営み
- システム構築そのものが越境行為
- SIにおけるエンジニアのお仕事
- ベンチャーでアプリ開発やCMS導入してたこと
- エクセルばっかり触ってて「コード書いてないけど?」
- フリーランスでWebサービス開発・スクラムマスター
- 営業が強い
- お金を持ってきている強さ
- お金を持ってきていない強さ
- 自分でお金を稼いでみるということをしてみたかった
- アジャイル開発宣言「いいチームで開発したい」
- 技術的負債の解消
- チームマネージメント
- 顧客価値の提供
- PL(売上/利益)
- 採用
- 評価
- →経営ではないかと気付いた
- Joy Inc,
- 自分の人生と家業がなんとなく近づいてくる
- VS構造だった家業と自分の人生が融合された
- エンジニアとして経営
- インフラやべぇww
- エンジニアの仕事はどの組織でも有用
- Try&Error
- チームマネージメント
- コンウェイの法則を知っている人が経営に入るなら
- 傾聴から
- IT/WEb業界の常識を捨てる
- クレジットカードがない
- メールアドレスがない
- 営業が強い
- 今のとりくみ
- 基幹システムのリプレイス
- IoT/AIのPoC作り
- ECサイトのリニューアル
- ファン向けアプリケーションの開発
黒田さん「偶然の出来事の流れに身を任せエンジニアからマネジメントの道に進んだ道」
- 結論
- 中途半端なビジョンを持たない
- 流れに身を任せる
- 巻き込まれ力を高める
- 好奇心を持ち、食わず嫌いしない
- キャリアアンカー理論(ゴールから逆算する
- 計画された偶発理論(偶然の出来事でベストを尽くして対応する
- RTCでは半期に一度Willを問われるが空欄…
- 黒田さんは偶発性理論で進んでいる
- 「イイ波にが来たときに、沖にいることが大事」
- 振り返り
- 22−30歳
- 偶然の出来事
- 官公庁のシステムのエンジニア
- 沖にいた
- 学生時代からJavawoやってたので周囲よりも相対的に詳しかった
- 偶然の出来事
- 30−35歳
- 偶然のできごと
- エンジニアとしてはいったが偶然の大ヒット
- 数名のチームから50人の組織へ
- ビジネスと開発がギスギス
- 沖にいるか
- 現場でよくあるビジネスと開発の対立構造を
- 当時の視座(写真)
- やったこと
- ビジネスへのシミだし
- 偶然の出来事
- スタートアップに
- 偶然のできごと
- 35-38 SoE&SoR開発のマネジメント
- 組織を牽引していくオジサン沸くが枯渇
- 沖にいるか
- 内製開発、SIerとの開発と色んな状況での現場経験
- 新規事業で開発組織のPLを見ていた
- 35−38 SoE&SoR開発のマネジメント
- スループットがでない
- 沖にいるか
- 新規事業で散々経験したことの既存事業版
- コードから事業KPIまで接続して全体のスループットを見ることが周囲より圧倒的に得
- 強くてニューゲーム
- その結果
- コードとビジネスを結びつける仕事が得意になった
- やりたいことがわからなかったりいうときは構造化や言語化してみえるようにして、適切な課題を設定する
- 様々なパラダイムを理解できるようになった
- 視座が局所最適から全体最適へ
- 22−30歳
パネルディスカッション
- マネージャーに向いている人ってどんな人?経営者としての醍醐味
- 市谷さん
- 向いてる人:視座を変えられる人、器用にできる人
- 醍醐味:視座を変えることによって見たり経験できる
- 石井さん
- 向いてる人:わからない。やるしかない。やるっていった以上はやる。覚悟を決めるしかない。
- 醍醐味:事業継承という観点でいうと、人を喜ばせる仕事だなということを実感できたとき
- 黒田さん
- 向いてる人:マネージャー目線でいうと、エンジニアは向いている。
- 組織図をいった際にクラス図
- 組織名を決めるときに無名関数とか
- 扱う対象が仕組みから人になっただけ
- 醍醐味:仕組みが見えたときにうひょってなったとき
- 向いてる人:マネージャー目線でいうと、エンジニアは向いている。
- 市谷さん
- 生涯実現したいことは?
- 市谷さん:1.大企業におけるDX 2.地方の跡継ぎ問題 3.国や自治体の課題
- 石井さん:いいチームで開発したい
- 黒田さん:興味関心の世界にいきたいところだが、会社としてあった見えない圧力にたいして言語化していくこと
- 辛くなったときにリカバーすること
- 市谷さん:一人になる時間を作る
- 石井さん:休む。アジャイル的にベロシティを意識を計測しているので酷くなったら休む
- 黒田さん:ゲームに集中する
- 岩切さん:リングフィットアドベンチャーで筋トレ始めている。自分に優しい時間を作る
- 「ともにつくる」というテーマだったけど、組織でそれを実現するのに必要なこととは?
- 石井さん:色んな人に対する敬意。歴史的な経緯は把握する
- 黒田さん:敵手を重んじる。なんでもロジックツリーにしない。ネットワーク図として考えるようにしている
- 市谷さん:人を重んじる。なんでこの人はそう思ったのか考えるようにしている。
- 岩切さん:事業を引き継ぐ相手を作ること
- 事業が成り成っている
- お金も大事
- チームの健康も大事
- 事業が引き取られても事業が動く状態であること
- 事業が成り成っている
感想
- 2日間の内容を総括をするようなセッション。自分にとっての気づきが多かった
- 黒田さんが仰っていた「マネージャーにエンジニアは向いている」というのは励まされた。こんなの無双モードじゃんと。
- だからコードに向き合うだけじゃなく、ビジネスにも強いエンジニアになりたいとちょっと考え方が変わるようなお話でした。