目次
概要
WordPressをインストールしてやりたいこと、それは自分のお店や会社の情報発信やサービス・物品の販売といったPublishingです。 しかし蓋をあけてみると、実際にはPublishing以外のタスクの比率が上がっているということはありませんか? 「巨人の肩に立つ」という表現があるように、すでにあるもの・サービスを活用し、 コンテンツの作成以外に必要となる時間を節約することで、よりあなたのビジネスを加速させることができます。 今回は運用を効率化するための基本的なTipsに加えて、外部のSaaSを活用する方法やHeadless CMSが注目される理由などについて紹介します。
スピーカー
Digitalcube Co. Ltd Okamoto Hidetakaさん
スライド
内容
運用タスク
真っ当にやると運用タスクが増えるので、「やりたいことのためにやらないことを決める」。 対応方法は以下3つ。
- 自分でやる
- 時間を使えば自分でできるが、当時調べた知識が役に立たなくなっていたりする
- エラー文と英語の元ドキュメントが読めるかが境界線
- 他人にやってもらう
- お金を出して誰かに見てもらう
- 委譲するための準備コストは必須(打ち合わせとか)
- サービスを使う場合はサービスの仕様に合わせて実装しなおすこともある
- 諦める
- YAGNIの法則
- 「あったら便利ぐらい」であればやめる
- 温度感が高くなく「要望が来てる」ぐらいであればコードを書かずに実装する
- どうしても必要になったらコードで実装する
- SaaSで試して反応を見る → 物足りないから作る
- SaaSは従量課金系なので辞めやすく、トライアルも多い
- Google OptimizeとかGoogle Analyticsとか
- 依存しないように組み込めば、すぐにやめる
WordPressにSaaS
従来のWordPressにプラグインやコードを使うとメンテナンス範囲が増えてしまう。しかし、SaaSのAPIを使うのでWordPressのコードが減る。API仕様が変わらなければWordPressへの影響は少ない。
- Stripe
- カード情報などの機密情報はStripeで管理
- Auth0
- 認証処理系をAuth0で管理できる
- Googleなどのシングルサインオン
- Algoria
- サイト内検索
- AWSやGCP
- 画像やテキストの音声認識API
- レコメンデーション
- メール・CDN・ストレージ・キャッシュ
- もはやサーバー会社という見方よりもAPIを提供するサービスという考えたほうがよさげ
SaaSの仕様とクライアントの要求仕様と合致しない場合もあるので検討は慎重に。
また、SaaS側の障害や、サービスが終了しない場合がある。
付き合い方
- 試すだけなら深入りはせずにトラッキングタグを入れておくぐらいにしておく
SasSとしてWordPressを使う
WP API、WordPressのREST APIを使う。
- Page / Postなどで公開されている記事は原則認証不要
- POST / PUT / DELETEは認証が必要
よくある使われ方は、jQuery/Vue/React/Angular/lonic/EC CubeなどでHTMLの描画をWordPress外から行う場合とき。
SasS化する理由
- セキュリティ強化のために非公開領域におきたい
- PWA
- ViewとAppサーバーを分離して負荷を分散したい
- WordPressの管理画面機能だけをサービスに利用したい
といった場合に対応しやすいため
Static Site GeneratorでWordPressを使う
- 事前に静的化して高速化や負荷削減
- 入稿画面はWordPress
- 動的出力に部分はちょっと大変
WordPressをいちSaaS/FaaSとしてみる
- 前述どおり、WordPressにはREST APIが用意されている
- ユーザーやコンテンツのGUIがある
- 必要に応じてプラグインやフックが拡張できる
上記の点を生かして使い方は、
- 自社サービスのおしらせやニュースの配信基盤として使う
- 会員限定コンテンツの配信基盤として使う
- ユーザー投稿をレビュー→公開するための管理画面として使う
- コンテンツ管理だけに特化して使う
まとめ
- 運用はちゃんとやる。できないなら諦めたり、課金。
- 効率的に機能を追加
- APIをつかってWPを使ったサービスを考える
感想
- SasSサービスがWordPressで実装したりメンテンナンスするのは大変なので、ピンポイントで機能保管できるのはありがたいです
- 個人的には「『あったら便利かも』と思うものは使われない」というのが刺さりました